事例76 会社の代表者が交通事故に遭い、休業が発生しましたが、固定の役員報酬が支払われていたため減収がない場合において、会社の反射損害として、交渉で約90万円を回収した事例

会社の代表者が交通事故に遭い、休業が発生しましたが、固定の役員報酬が支払われていたため減収がない場合において、会社の反射損害として、交渉で約90万円を回収した事例

分野

交通事故

① 事案の概要

 依頼者は40代の男性です。依頼者は美容室を経営していましたが、交通事故に遭ってしまい、その怪我の通院のためにしばしば休業せざるを得ませんでした。通常、休業が発生した場合は相手方保険会社から休業損害の支払いを受けられますが、依頼者は法人の代表者であり、法人から固定の役員報酬が支払われていたため、減収が認められず相手方保険会社から休業損害が支払われませんでした。
とはいえ、依頼者は実際に事故の影響で休業しており、会社の売上げは低下しているわけですから、会社から依頼者に支払われた役員報酬は、本来相手方が負担すべき休業損害を会社が立て替えて支払っているに過ぎません。そのような疑問を抱いた依頼者は、当事務所に相談にいらっしゃいました。

② 解決に至るまで

1 会社の代表者や従業員が受傷のために就労できなかった期間も会社が役員報酬や給料を支払った場合、実質的には会社が休業損害を立て替えて支払っていることになるため、交通事故に遭った被害者ではなく、会社が相手方に対して休業損害分を請求することができます(いわゆる反射損害といいます。)。
そのため、今回のケースでは、被害者ではなく被害者が経営する会社から依頼を受けて相手方に請求しました。
もっとも、保険会社は、事故の直接の被害者ではない者からの請求に関しては交渉段階では支払いを拒否してくることがあり、今回の相手方保険会社も、当初支払を渋っていました。当事務所では、根拠となる資料等や理屈を何度も説明し、最終的に支払いを受けることできました。

2 また、反射損害の内容が従業員の給与ではなく、役員報酬である場合には、別途問題が生じます。
一般に役員報酬には労務の対価として支払われる部分(労務対価部分)と会社の利益配当として支払われる部分(利益配当部分)に区分されており、休業損害や反射損害として認められるのは労務対価部分に限られます。労務対価部分は事業規模や役員報酬の金額、同一業務に従事する従業員の給与額などを総合的に考慮して判断されます。
今回のケースでも、依頼者の役員報酬のうち、いくらが労務対価部分と言えるかが問題となりました。過去の裁判例では、美容室の代表者の労務対価部分を80%と判断した裁判例などもありますが、最終的に賃金センサス(依頼者の年収の約90%)を基準とした金額で和解が成立しました。

3 なお、依頼者は弁護士費用特約に加入しており、ご自身の怪我に関する慰謝料などは弁護士費用特約を利用ました。
会社の反射損害に関しては、会社は弁護士費用特約の被保険者ではないため、会社を主体として請求する限り、弁護士費用特約は利用できません。もっとも、今回は、会社の反射損害を被害者個人の損害として計上するよう交渉したため、会社の損害についても弁護士費用特約を利用し、依頼者の負担は0円で解決することができました。

③ 解決のポイント

・ 会社の反射損害についても交渉で解決したこと
・ 役員報酬中の労務対価部分を約90%として反射損害を算定し、和解ができたこと

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