事例28 腰部挫傷の傷害で、事故後3か月で一方的に治療費の支払いを打ち切られたケースにおいて、最終的に約370万円の金銭を取得した事例
事例28 腰部挫傷の傷害で、事故後3か月で一方的に治療費の支払いを打ち切られたケースにおいて、最終的に約370万円の金銭を取得した事例
依頼者
50代男性 公務員
後遺障害等級認定:14級9号
ご相談に至る経緯
依頼者は、自動車で停止中の追突事故(過失割合10対0)により、腰部挫傷、頸椎捻挫の診断を受けました。
整形外科や整骨院にて治療を継続していたところ、事故から3か月が経つ頃、相手方保険会社(A社)から治療費の支払いの打ち切りの打診を受けたこと、その際にA社の担当者とトラブルになったことをきっかけに、当事務所に相談に訪れました。
解決に至るまで
当事務所にて受任後、当事務所からは、治療を継続させてほしい旨申し入れましたが、A社から、受傷後4か月も経たない時点で、治療費の支払いを一方的に打ち切られました。
そこで、依頼者には、健康保険を利用して自費により治療を続けてもらい、事故日から7か月が経過した頃に症状固定とし、後遺障害の認定を見据え、弁護士から依頼者の主治医へ、診断書作成時に留意いただきたい事項を明確にして、診断書の作成を依頼しました。
そして、Aによる治療費の支払い打ち切りの経緯や、依頼者の症状経過に関する主張をまとめた書面を添付し、自賠責保険会社に対し被害者請求を行った結果、依頼者は、腰部挫傷後の腰背部痛、右下肢痛、痺れ感等の症状について、後遺障害14級9号の認定を受け、自賠責保険から約125万円の支払いを受けました。
さらに、A社に対して不足分の損害賠償の請求を行い、治療費及び通院を余儀なくされたことへの精神的慰謝料を、事故日から6か月の期間につき認めさせるとともに、14級9号の後遺障害を受けたことへの慰謝料、後遺障害が残存することにより失われる将来的な利益(逸失利益)など、合計約245万円の支払いをA社から受けることができました。
解決のポイント
このケースは、依頼者のみでは相手方保険会社との交渉がうまくいかず、当事務所に依頼したという経緯がありました。
弁護士に早期に依頼したことにより、相手方保険会社との交渉が円滑化するとともに、3か月で治療が打ち切られたことや、整形外科への通院の少なさから、後遺障害等級の獲得が困難と思われた事案についても、後遺障害等級を獲得し、賠償金を回収できる可能性があることを示した事例といえるでしょう。
※本事例は当事務所で取り扱った事案をもとに記載されていますが、事案及び個人の特定がなされないよう、事実関係を一部変更または抽象化させていただいております。
- 事例81 死亡事故において過失がないとする相手方の主張を避けた事例
- 事例80 歯牙欠損に関して訴訟を提起し、インプラントの将来治療費を認めさせ、こちらの主張する過失割合で和解した事例
- 事例79 プラトー骨折の事案において、後遺障害14級9号に異議申し立てを行い、12級13号を獲得した事例
- 事例78 死亡事故事案(80代)において、死亡逸失利益や死亡慰謝料などについて訴訟手続きにより損害賠償金を約1.9倍増額させた事例
- 事例 77 主婦のむち打ち事案において、治療費打ち切り後の治療の正当性が認められ、相手方保険会社が否認していた休業損害についても支払いを受けることに成功した事例
- 事例76 会社の代表者が交通事故に遭い、休業が発生しましたが、固定の役員報酬が支払われていたため減収がない場合において、会社の反射損害として、交渉で約90万円を回収した事例
- 事例75 高次脳機能障害の事案において、異議申し立て等を経て併合6級を獲得し、相手保険会社からの最終提案額の3倍の賠償金を回収した事例
- 事例74 いわゆるむち打ち(頚椎捻挫・腰椎捻挫)損傷の事案において、後遺障害14級9号を獲得し、損害賠償金約400万円(自賠責回収分も含む。)を回収した事例
- 事例73 損害額総額 治療費含め総額約486万円を認めさせた事例
- 事例72 坐骨骨折などの傷害を負った事案につき、後遺障害等級14級を獲得し、交渉段階において、裁判基準による和解(既払い金や自賠責分を除き約500万円)に成功した事例