上腕骨骨幹部骨折 (じょうわんこつこつかんぶこっせつ)

 

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上腕部、長管骨の中央部付近の骨折を骨幹部骨折と言います。

交通事故では、バイクの転倒で手や肘をついたとき、転落などで直接に上腕の中央部に外力が加わったときに発生しています。

このような直達外力で骨折したときは、横骨折が多く、外力が大きいと粉砕骨折になります。

手をついて倒れたときは、螺旋骨折や斜骨折となります。

関節部に遠く、一般的に関節の機能障害を伴わないことが大半ですが、上腕骨骨幹部骨折では、橈骨神経麻痺を合併することが高頻度であり、要注意です。

橈骨神経は上腕骨々幹部を螺旋状に回っているので、骨片により圧迫を受けて、麻痺が発生しやすく、骨折部にはれ、痛み、皮下出血、変形、圧痛、異常な動きが現れます。

骨折部の上下の筋肉の力で骨片はずれて短縮します。
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上腕で力こぶができるのは上腕二頭筋、その下側、裏側に位置するのが三頭筋です。

上腕の筋肉の3分の2は上腕三頭筋で構成されており、上腕二頭筋が、腕を曲げたり、モノを引き寄せる時に使う筋肉であるのに対して、上腕三頭筋は、腕を伸ばしたり、物を押すときに使う筋肉のことです。上腕三頭筋と上腕二頭筋の2つの筋肉は、片方が縮むと片方が伸びるように、常に対となって働く筋肉です。

橈骨神経麻痺が起こると、下垂手(かすいしゅ)といって手首や指が伸ばせなくなります。

さらに、腕をひねって手のひらを上へ向ける回外運動もできなくなります。

XP撮影で骨折の位置と骨折型を確認すれば診断は容易、同時に、神経麻痺の有無も調べます。

 保存療法が原則です。

完全骨折で転位があるときは、およそ2週間、吊り下げギプス法といってギプスを骨折部のやや上から肘を90°にして手まで巻き、包帯を手首に付けて首から吊るします。

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受傷直後は、患部の腫れもあり、痛みが強いので、ギプスによる固定が必要となります。

しかし、骨癒合が完成するまで、ギプス固定をしていれば、肩や、肘の関節が拘縮してしまうのです。

さらに、強固なギブス固定では、血行障害や、神経麻痺などを発症することから、やや緩くギプスを巻くことになります。となると、緩みで、骨折部分が歪むことも予想されるのです。

これらのギプスの弱点を補う必要から、受傷23週間後からは、ファンクショナルブレースという装具で固定を続けながら、治療していきます。

 

ファンクショナルブレースであれば、外からの圧力により、骨折部分の周囲を広く圧迫することで、圧力を高め、互いにかかる均一な圧力をもって、骨折部分をより安定させることができます。

骨折部以外のところは、動かすことができ、原則として肩や、肘に拘縮が発生することはありません。

 

橈骨神経麻痺は、圧迫による一過性のもので、回復を期待できることが多いので、まず骨折を保存的に治療しつつ回復を待つことになります。

回復の状況は針筋電図や神経伝導速度などの検査を行って調べます。

 

なお、開放性の粉砕骨折に対しては、プレート固定、髄内固定のオペが実施されています。

 

 

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