157 後骨間神経麻痺 (こうこつかんしんけいまひ)

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橈骨神経は、肘から先を走行して、前腕部の各筋肉を支配しています。

それらの筋肉は、全ての指を伸ばす、親指を外に広げるなどの働きをしているのです。

 

後骨間神経は、肘部で橈骨神経から分岐し、フロゼのアーケードという狭いトンネルに入ります。

トンネルの中は、移動性がなく、絞扼、圧迫を受けやすくなっています。

フロゼのアーケードで後骨間神経が絞扼、圧迫を受けると、後骨間神経麻痺と診断されます。

 

肘から下で、手指の伸展は不能でも、手関節の背屈は可能なのが後骨間神経麻痺です。

後骨間神経麻痺は、下垂手と皮膚の感覚の障害のないことで橈骨神経麻痺と鑑別できます。

 

後骨間神経麻痺では、下垂指、drop fingerとなりますが、皮膚の感覚障害はありません。

下垂指は、手関節の背屈は可能ですが、手指の付け根の関節の伸展ができなくなり、指のみが下がった状態になり、後骨間神経麻痺は下垂手と感覚の障害のないことで診断できます。

病院での確定診断には、筋電図、XPMRI検査、エコー検査などが実施されています。
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下垂指

※下垂手

手首の背屈と手指の付け根の関節、MP関節=中手指骨関節が伸展不能で伸ばせなくなり、手首と指が下がった状態になりますが、DIP関節とPIP関節は伸展可能です。

 

※下垂指

手首の背屈は可能ですが、手指の付け根の関節の伸展ができなくなります。

指のみが下がった状態になるので、下垂指と呼ばれます。

 

上腕骨骨幹部骨折、橈骨神経麻痺、後骨間神経麻痺における後遺障害の後遺障害のポイント

 

1)一般的な横骨折では、偽関節や肩、肘の機能障害は考えられません。

骨折の形状と骨癒合を検証しなければなりませんが(粉砕骨折まで至れば相当高位の後遺障害を残すことがあります。)、後遺障害を残す可能性は低い部位です。

2)橈骨神経の断裂による橈骨神経麻痺が認められるとき、完全な下垂手では、足部の腓骨神経麻痺と同じで、手関節の背屈と掌屈が不能となり、86号が認定されます。

不完全な下垂手でも、1010号が認定される可能性があります。

 

3)陳旧性=古傷の後骨間神経麻痺では、下垂指により、手指のMCPMP関節の伸展運動が不能となり、77号が認定されます。

 

神経損傷のあるものでは、神経剥離、神経縫合、神経移植術などが選択され、神経のオペで回復の望みが期待されないときは、腱移行手術が行われていますが、陳旧例では、完全回復が得られないようです。

 

4)上腕骨の短縮

自賠法には、上肢の短縮による後遺障害は規定がなく、短縮障害が後遺障害として規定されているのは、下肢に限定されているのです。

現状では、これを申請しても自賠責においては、認定が難しいところです。

 

このような後遺障害については、訴訟の提起により、裁判所の柔軟な判断による後遺症の認定を勝ち取る必要があります。

 

 

この記事を書いた人

弁護士法人江原総合法律事務所

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