膝離断性骨軟骨炎(しつりだんせいこつなんこつえん)

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骨の間に欠片が挟まると、痛み、運動制限を生じます。

膝関節の中に大腿骨の軟骨が剥がれ落ちてしまう障害のことです。

血流障害により、軟骨下の骨が壊死すると、骨軟骨片が分離し、進行すると関節内に遊離します。

初期では、運動後の不快感や鈍痛の他は特異的な症状は出ません。

関節軟骨の表面に亀裂や変性が生じると疼痛も強くなり、日常の歩行でも支障を来します。

さらに、骨軟骨片が関節の中に遊離すると、膝の曲げ伸ばしで、引っかかり感、ズレ感を生じ、関節に挟まると、激痛を発症、膝がロックして動かなくなってしまいます。

 

一般的には、スポーツで、走行、跳躍、肘の回転などを繰り返し行うことで、関節に負担が蓄積して発症すると考えられています。

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関節遊離体は、12cmの大きさです。

関節液の栄養を吸収して大きくなることがあります。

自然に消える、小さくなることはありません。

 

ロッキング症状、激痛があるときは、関節鏡視下で、生体吸収性ピンを用いて遊離、剥離した骨軟骨片を、欠損部に元通りに修復するオペが実施されています。

遊離した骨軟骨片の損傷や変性が著しいときは、自家培養軟骨の移植術が行われています。

軟骨の耐久性はきわめて高く、関節を動かしても軟骨組織が磨り減ることはほとんどありません。

しかし、交通事故や変形性関節症で軟骨が失われると、歩行も困難なほどの痛みを発症します。

 

軟骨組織は、欠陥が走行していないため、損傷を受けると自然には治りません。

軟骨組織が損傷されても、治すための細胞、細胞を増やすための栄養も供給されないので、軟骨が自然治癒することはないのです。

 

自然に治ることが難しい軟骨ですが、軟骨細胞には増殖する能力があります。

被害者の軟骨組織の一部を取り出し、軟骨細胞が増殖できるような環境を整えて作られたのが自家培養軟骨です。軟骨欠損に自家培養軟骨を移植することで修復が期待されます。

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赤○から軟骨組織の一部を採取、約4週間、培養します。

培養軟骨を移植し、けい骨から採取した骨膜で蓋をします。

 

整形外科の専門医によって、侵襲の少ない関節鏡手術で膝の軟骨が少量採取されます。

この軟骨を、ゲル状のアテロコラーゲンと混合して立体的な形に成型した後、培養します。

4週間の培養期間中に軟骨細胞は増殖し、軟骨基質を産生して本来の軟骨の性質に近づいてゆき、これを移植するのです。

自家培養軟骨の価格は、現状200万円以上ですが、高額療養費制度を利用すれば、患者負担は10万円ほどになる見込みです。

 

膝離断性骨軟骨炎における後遺障害のポイント

 

1)骨折がない場合、膝の捻挫と記載され、その後、特段の治療がなされないケースがありますが、専門医が診断したときに、右膝離断性骨軟骨炎を診断することがあります。

後遺障害の対象は、膝関節の可動域制限と膝関節部の痛みです。

器質的損傷は、MRICTで立証します。

予想される等級は、膝関節の機能障害で127号、神経症状で149号、1213号です。

 

2)本来、交通事故で、膝離断性骨軟骨炎は想定されておらず、膝関節捻挫と診断しても、その後の経過で、膝離断性骨軟骨炎を発見すれば、関節鏡視下で修復術が行われ、普通は、後遺障害を残しませんが、後遺症が残るケースは、膝関節捻挫と診断され、放置されたときです。

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