100 脛骨神経麻痺(けいこつしんけいまひ)

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膝窩の上方で坐骨神経から分岐し、膝窩動・静脈の後側に沿って下降、くるぶし後方で足底神経に分岐し、下腿後側の筋肉や足底の筋肉群の一部を支配しています。
脛骨神経は深部を走行しており、外傷の際に損傷を受けることはほとんどありません。
稀に、膝窩部で損傷を受けることもありますが、腓骨神経麻痺に比較すれば少数例です。

ともあれ、脛骨神経の完全麻痺は、大腿骨顆部や脛骨プラトー部の挫滅的な粉砕骨折に伴って発症することが予想されます。
脛骨神経が完全麻痺すると、腓腹筋、ヒラメ筋の麻痺により足関節の底屈、内反、足趾の屈曲が困難となり外反鉤足を示します。
※外反鉤足=踵足は、足のつま先が宙に浮き、踵だけで接地する足の変形です。

中足骨の骨間筋は、神経麻痺のため、足趾に鉤爪変形が生じ、また、足底の感覚障害も起きます。
脛骨神経麻痺の代表は、神経の完全断裂ではなく、絞扼性神経障害の足根管症候群です。
つま先立ちができない、足趾の屈曲が困難、足底の夜間痛、痺れなどの症状が出現しますが、大半は、保存療法もしくはオペで改善が得られるようです。

 

脛骨神経麻痺における後遺障害のポイント

 

1)交通事故外傷による脛骨神経麻痺が少ないことは事実ですが、大腿骨顆部や脛骨プラトー部の開放性で挫滅的な粉砕骨折、足関節の開放性3果骨折、距骨、踵骨のグレード3以上の骨折では、注意が必要です。

2)脛骨神経の完全麻痺では、足関節の自動底屈運動が不能となり、8級7号が認定される可能性があり、足趾全ての自動屈曲運動が障害されていれば、9級15号、併合で7級が認定される可能性があります。
外反鉤足についても、日常生活で装具の装用が必要なのか、足趾に鉤爪変形、足底の感覚障害も後遺障害の対象として検証しなければなりません。

この記事を書いた人

弁護士法人江原総合法律事務所

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