後遺障害認定のポイント67~後縦靱帯骨化症 OPLL 


67-1.jpg                 後縦靱帯骨化          黄色靱帯骨化

 

椎体の背中側で脊髄の前側には、後縦靭帯が縦走し、椎弓の前側で脊髄の背中側には黄色靭帯が縦走しています。これらの靱帯で椎体骨は補強され、安定しているのです。

後縦靱帯骨化症とは、脊髄の前方に位置する後縦靱帯が肥厚し、骨化した結果、脊髄の走行している脊柱管が狭くなり、脊髄や脊髄から分枝する神経根が圧迫されて知覚障害や運動障害などの神経障害を発症する疾患です。

交通事故で後縦靱帯が骨化することはありません。

後縦靭帯骨化症は頚椎に多く、黄色靭帯骨化症は、胸椎に多い疾患です。

 

後縦靱帯骨化症 OPLLにおける後遺障害のポイント


67-2.jpg

中央部の縦に白い線が骨化巣です。

 

1XPCTで後縦靱帯の骨化巣が確認されたときは、事故前からの疾患を否定することは難しいため、かなりの素因減額が想定されます。

2)厚生労働省は、後縦靱帯骨化症を公費対象の難病と指定おり、以下の条件を満たせば、治療費は国庫負担されています。

 

①画像所見で後縦靱帯骨化または黄色靱帯骨化が証明され、それが神経障害の原因となって、日常生活上支障となる著しい運動機能障害を伴うもの、

 

②運動機能障害は、日本整形外科学会頚部脊椎症性脊髄症治療成績判定基準の上肢運動機能Ⅰと下肢運動機能Ⅱで評価・認定されており、頸髄症では、上肢運動機能Ⅰ、下肢運動機能Ⅱのいずれかが2以下、ただしⅠ、Ⅱの合計点が7でも手術治療を行うときは認められています。

胸髄症・腰髄症では、下肢運動機能Ⅱの評価項目が2以下、ただし、3でも手術治療を行うときは認められています。

 

上肢運動機能Ⅰ

0

箸またはスプーンのいずれを用いても自力では食事をすることができない、

1

スプーンを用いて自力で食事ができるが、箸ではできない、

2

不自由ではあるが、箸を用いて食事ができる、

3

箸を用いて日常食事をしているが、ぎこちない、

4

正常

※利き手でない側については、紐結び、ボタン掛けなどを参考とする、

※スプーンは市販品であり、固定用バンド、特殊なグリップなどを使用しない、

下肢運動機能Ⅱ

0

歩行できない、

1

平地でも杖または支持を必要とする、

2

平地では杖又は支持を必要としないが、階段ではこれらを要する、

3

平地・階段ともに杖又は支持を必要としないが、ぎこちない、

4

正常

※平地とは、室内または、よく舗装された平坦な道路、

※支持とは、人による介助、手すり、つかまり歩行の支え、

 

症状の程度が上記の重症度分類等で一定以上に該当しないが、高額な医療を継続することが必要なときは、医療費助成の対象とされています。

これ以上の詳細や手続は、厚生労働省のホームページ、指定難病をチェックしてください。


 

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