5 関節機能障害と症状固定までのポイント

関節機能障害の後遺障害等級は、症状固定時、すなわちそれ以上の治療の効果が期待できないと判断されて、残存する関節の制限が、自然的経過によって到達すると認められる最終の状態に達したと判断されたことにより、後遺障害診断を受けた段階における可動域制限の測定角度が基準となります。

もっとも、症状固定の時期については、経験上、実際には、主治医との協議によって前後することがあります。
そして、測定角度が等級認定の基準(2分の1以下、あるいは4分の3以下)に数度足りないだけでも、原則として、その基準に対応した等級は認められません。
そうすると、症状固定の時期をどの時点と主治医が判断したのかによって、関節機能障害が認定されるのか、されないのか、判断が分かれるケースも想定されます。

例えば、関節の可動域制限を理由として、後遺障害等級12級7号が認定された場合、後遺障害に関する損害だけ取り出しても、40歳、年収500万円の方で被害者側に過失がなければ、後遺傷害慰謝料として290万円(裁判基準)、後遺障害逸失利益として500万円×14.643(67歳までの労働能力喪失期間27年間に対応するライプニッツ係数)×14%(労働能力喪失率)=約1000万円(裁判基準)の支払いを受けることができる可能性があります。ところが、可動域制限が数度足りずに後遺障害等級が非該当となった場合、症状としてはほとんど変わらないにもかかわらず、後遺障害に関する賠償を勝ち取るには、原則として裁判手続による他なく、交渉で妥当な賠償金額を得ることは困難になります。 

したがって、関節機能障害の程度が、後遺障害等級認定基準の限界ラインにあるようなケースでは、主治医と、症状固定の解釈(時期)について、よく協議する必要があると考えています。
なお、症状固定との診断を受けた後は、その日以降の治療費や休業損害は原則として請求できませんので、この点も考慮する必要があります。
このように、症状固定時期は、交通事故の賠償を考えるに当たっては非常に重要です。
ただし、症状固定とは、冒頭に記述したとおり、一般的な治療によっても症状の改善が見込まれない状態を指しますので、本来は客観的に認定されるべきですし、症状固定時期が早すぎる、例えば、骨折部位の骨癒合がまだ不十分であると診断されているケース、プレート除去手術が今後行われる予定があるケースでは、「まだ症状固定には至っていない」と判断され、関節機能障害が認定されない可能性があります。

したがって、症状固定前に、交通事故に精通した弁護士に相談し、事案に応じて、適切な症状固定時期を検討する必要があるでしょう。

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